第9回
狂牛病はペットに大丈夫なの?

 先般、わが国初の牛海綿状脳症に感染した牛が確認され、 狂牛病という言葉が毎日のニュースで話題となっています。 狂牛病ってなんだろう?骨粉っていうのはなんでしょう? 牛以外でも他の動物には影響があるのでしょうか?という疑問を持たれる方も多いのではないでしょうか。 ペットフード会社が狂牛病について新聞広告を出しておりました。内容は良いものでしたので記載しておきます。

Q1 狂牛病ってどんな病気?

A1 牛の脳の神経細胞が空胞化する病気で、牛は運動失調などを起こし、 歩行が困難になったりします。空胞化した脳細胞が海綿状(スポンジ状)になることから正式には 牛海綿状脳症(BSE)と呼ばれ、1986年に英国で初めて報告されました。
潜伏期間は2〜8年(通常は2〜5年)、発病後は2週間から6ケ月で死んでしまいます。

Q2 プリオンってどういうもの?

A2 どの牛も持っている「正常プリオン蛋白質」が異常化したものが 「異常プリオン蛋白質」。この「異常プリオン蛋白質」を主な構成成分とするものがプリオンです。 プリオンは脳の組織をスポンジ状(海綿状)にする狂牛病の原因だといわれています。

Q3 牛乳や肉は大丈夫なの?

A3 英国で実施されたマウスなどへの実験の結果、狂牛病は、 脳・せき髄・眼及び回腸遠位部(小腸の最後の部分)以外からの感染は認められていません。 食肉や牛乳・乳製品はOIE(国際獣疫事務局)の基準でも感染性のある危険部位とされていませんので、 食べても安心です。

Q4 牛以外にも感染するの?

A4 ヒトの海綿状脳症としては、クロイツフェルト・ヤコブ病等がありますが、 このうち、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病が、狂牛病との関連を指摘されています。 英国におけるクロイツフェルト・ヤコブ病については、1995年から2001年までに 100余名の死亡が確認されています。まためん羊や山羊のスクレイピー、伝達性ミンク脳症、 猫の海綿状脳症、シカやエルク(ヘラジカ)の慢性消耗性疾患があります。

Q5 最近よく聞く「肉骨粉」ってどんなもの?「肉粉」や「骨粉」も同じなの?

A5 狂牛病のニュースでよく耳にする「肉骨粉」は家畜の飼料として使用される茶色い粉で、 食肉用のお肉等を切り取った残りの部分を粉にして作られます。このため牛のいろいろな部分が含まれてしまい、 狂牛病に感染する恐れのある部分が含まれる可能性が高く、危険だと考えられています。
「肉粉」は食肉用の お肉を取る過程で発生する肉片や肉くずを粉末にしたもので、本来は狂牛病の感染性は持っていませんが、 「肉骨粉」と製造工程が近接しているため若干の危険性があるといわれています。「骨粉」は骨を粉状にした もので、製造工程も「肉骨粉」や「肉粉」とは異なり安全なものです。ただ骨の中に存在する「骨髄」が わずかながらも危険性をもつため、1000℃以上で灰化処理されたものが安全といわれています。

Q6 ペットフードに肉骨粉が使われているのか?

A6 これまで日本の牛は狂牛病に関しては安全だと考えられていました。 それで肉骨粉を使用したペットフードも一部存在しています。しかし現在は農林水産省の指導により肉骨粉の 使用は一時停止となっております。
※ 農林水産省ホームページ参照

★狂牛病感染の危険度「検出可能な感染性なし」とされる部位★(EU医薬品審査庁)

凝血、ふん便、心臓、腎臓、乳腺、乳汁、卵巣、だ液、だ液せん、精のう、 血清、骨格筋、こう丸、甲状せん、子宮、胎児組織、胆汁、骨、軟骨組織、毛、皮膚、尿

 狂牛病は豚やニワトリでは発症例がないことから、ペットフードも豚・ニワトリを原材料にしているものは安全であると思われます。また、犬にも発症例がないことから、犬も安全ではないでしょうか。何はともあれ、早めに対策していただいて、安心できる毎日を送りたいものです

 



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